海外移住や海外転勤などで日本を出国する場合、出国前に「準確定申告」を行う必要があります。
これは、日本に住所がある期間の所得について、出国前に行う確定申告のことです。
手続き自体はそこまで難しくありませんが、納税管理人の指定や書類の書き方など、事前に知っておかないと戸惑いやすいポイントもあります。この記事では、スムーズに手続きを進めるための流れをまとめています。
必要書類
準確定申告を行う際に必要な主な書類は以下の通りです。
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源泉徴収票
※勤務先へ発行を依頼 -
確定申告書
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マイナンバーカード(表・裏)のコピー
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所得税・消費税の納税管理人の届出書
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郵送用封筒と送付先住所
準確定申告
確定申告書は、オンライン(国税庁の確定申告書作成コーナー)で作成可能です。
入力しながら作成し、完了後に印刷します。
※印刷後に手書きで修正・追記する箇所があるため、作成したまま提出しないよう注意してください。
「出国する時の準確定申告をする場合の記載例」にわかりやすく例があるので、確認してみてください。

記入時のポイント
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「確定申告書」の表題に「準」を追記し、「準確定申告書」とする
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年度を当年に修正(線を引いて上に記入可)
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年度の上に出国日を記入
例:「令和◯年◯月◯日 出国」
所得税納税管理人の届出手続きとは?
出国すると日本に住所がなくなるため、
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税務署からの通知が届かない
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還付金を受け取れない
といった問題が発生します。これを防ぐために必要なのが、納税管理人の届出です。
納税管理人とは?
日本国内に住む家族や親族などが、
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税務署からの通知を受け取る
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還付金を代理で受け取る
ための制度です。
※還付金の振込先は日本国内の銀行口座のみとなります。
「所得税・消費税の納税管理人の届出書」は、国税庁の公式サイトからダウンロード可能です。

私は母にお願いしました。
納税管理人届出書の書き方の注意点
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納税管理人を定めた理由
→「海外移住のため」「海外転勤のため」などで問題なし -
タイトルの「消費税」は線を引いて訂正
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記載例は
「出国する時の準確定申告をする場合の記載例」
を参照すると安心
外国人の場合はどうなる?
還付金が発生する場合、外国籍の方でも納税管理人の指定は可能です。
源泉所得税の還付金は日本国内の口座にしか振り込まれないため、日本出国後に口座を維持できない場合は、納税管理人を指定しておく必要があります。
また、年金の脱退一時金を請求予定の場合にも注意が必要です。
脱退一時金は、所得税約20%が差し引かれた状態で支給されますが、
確定申告を行うことで、この税金は還付対象になります。
この還付金も日本国内口座のみが対象となるため、
脱退一時金を請求する予定がある方は、納税管理人の届出が必須です。
こちらの記事で詳しく書いているのでご確認ください。

税務署への提出方法(郵送)
準確定申告書類は、出国前に住んでいた住所地を管轄する税務署へ提出します。
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窓口へ直接提出
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郵送で提出
どちらも可能ですが、地域によっては予約制や混雑があるため、
郵送での提出が可能であればおすすめです。
まとめ
出国前の準確定申告は、
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確定申告書の修正
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納税管理人の指定
といったポイントを押さえておくことで、スムーズに進めることができます。

