家族や孫への資金援助でよく出てくるのが「贈与税」。うまく使えば非課税でお金を渡せますが、やり方を間違えると後から課税されることもあります。
この記事では、贈与税の基本から贈与契約書の書き方、そして税務署に否認されにくい実務的なポイントまで、まとめて解説します。
贈与税とは?
贈与税とは、個人から個人へ財産(現金など)を無償で渡したときにかかる税金です。
基礎控除(ここが重要)
贈与税には年間110万円の非課税枠があります。
- 1月1日〜12月31日で計算
- 受け取る人ごとに110万円まで非課税
例えば、孫が3人いて
👉 それぞれ110万円ずつ渡しても基本は非課税です。
贈与契約書はなぜ必要?
贈与は「渡す側」と「受け取る側」の合意があって成立します。
契約書がないと起こるリスク
- 名義預金と判断される
- 貸付(借金)と見なされる
- 相続時にまとめて課税される可能性
👉 つまり
「証拠がない=贈与と認められない」ことがある
贈与を確実に証明するには、以下のセットが重要です。
- 贈与契約書
- 振込記録(出金側)
- 入金記録(受取側)
- 口座名義が分かるページ
👉 ポイントは
「合意+実行+名義」を揃えること
贈与契約書の書き方(テンプレ)
以下はそのまま使える基本形です。
贈与契約書
贈与者は、その所有する現金
金○○○○○○円を、
受贈者が指定する下記預金口座に、令和○年○月○日までに振り込む方法により贈与することを約し、受贈者はこれを承諾した。
なお、本贈与は、上記金員の振込が完了した時点で成立するものとする。
本契約の成立を証するため、本契約書2通を作成し、贈与者および受贈者は署名押印の上、各自1通を保有する。
令和○年○月○日
贈与者 住所
氏名 ㊞
受贈者 住所
氏名 ㊞
(口座情報)
銀行名:
支店名:
口座番号:
口座名義:
よくある失敗例
名義預金
子どもや孫の名義でも、実際は親や祖父母が管理していると
👉 贈与と認められません
連年贈与
最初から「数年に分けてまとめて渡す」前提だと
👉 一括贈与と判断される可能性あり
現金手渡し
証拠が残らないため
👉 後から説明できなくなる
年をまたぐ贈与は有効
例えば
- 2026年5月:110万円
- 2027年1月:110万円
👉 年が違うため別カウント
👉 合計220万円でも非課税にできる
まとめ
贈与税対策で大切なのは、単にお金を渡すことではなく「証拠を残すこと」です。
- 年間110万円以内を意識
- 贈与契約書を作る
- 振込で記録を残す
この3点を押さえれば、税務上も安心できる贈与になります。
最後に
贈与はシンプルに見えて、実は細かいルールが多い分野です。特に家族間だと「なんとなく」で済ませがちですが、きちんと形を残すことで将来のトラブルを防げます。少し手間をかけるだけで、大きな差が出る部分なので、ぜひ正しい形で進めていきましょう。

