ペットとの生活は楽しい一方で、健康管理に不安を感じる場面も多いですよね。特に、病気の予兆や症状を見逃すと、後々大きな問題に繋がりかねません。そこで役立つのが「ChatGPT」。実際の獣医ではありませんが、AIを使ってペットの健康に関するアドバイスをもらうことができます。
今回は、ChatGPTがペットの健康にどのように役立つかを、私が実際に使っている具体的な例を挙げて紹介します。
① 餌の原材料を比べてもらう
ペットの食事は健康に大きな影響を与えます。特に、腎臓ケアが必要な犬や猫にとっては、餌の選び方が重要です。

例:腎臓ケアに良い餌は①と②どれ?(2つの餌の原材料も載せます)
今回は例として、「k/d ケイディー チキン 猫用 特別療法食 ドライ」と「ロイヤルカナン 猫用 腎臓サポート ドライ」を比較してもらいました。このような回答が得られます。
腎臓ケアにおけるポイント
腎臓ケアを目的とする場合、重要な要素は以下の通りです:
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低リン・低たんぱく質: 腎臓の負担を減らすため、リンとたんぱく質の量が制限されることが望ましいです。
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適切な脂質: エネルギー源として脂質が重要で、腎臓に負担をかけずに必要なカロリーを供給する必要があります。
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カルシウム、マグネシウム: 腎臓サポートのためには、これらのミネラルがバランスよく配合されていることが大切です。
分析と評価
k/d ケイディー チキン 猫用 特別療法食 ドライ
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たんぱく質は25.6%以上と比較的高めですが、腎臓ケア用として設計されているため、腎臓病の猫に適した低リンの成分が含まれており、腎臓への負担を軽減するように工夫されています。
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リンが0.49%という低い値で、腎臓病の猫には特に重要な要素です。腎臓病の進行を抑えるためにはリンの摂取制限が大切です。
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代謝エネルギーは421kcal/100gと高めですが、腎臓サポートとしては適切なカロリー量が設定されており、低カロリー・低リンを意識した食事設計です。
ロイヤルカナン 猫用 腎臓サポート ドライ
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たんぱく質は21.0%以上で、腎臓サポートフードとしては適切ですが、k/dの方が少し高めのたんぱく質を含んでいます。
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リンについての詳細な記載はありませんが、腎臓ケアを意識した製品であるため、リンの制限がなされていると考えられます。ただ、粗繊維が5.6%とやや高めで、腎臓に優しい食事としては繊維が少し多めかもしれません。
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代謝エネルギーは392kcal/100gと、k/dよりも少し低めですが、腎臓サポートとしては適切な範囲内です。
どちらが腎臓ケアに良いか
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k/d ケイディー チキン 猫用 特別療法食 ドライの方が、腎臓ケアに特化しており、低リンと適切なたんぱく質制限がされている点が強調されています。腎臓病を患っている猫や予防が必要な猫にはより適しているでしょう。
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ロイヤルカナン 猫用 腎臓サポート ドライも腎臓サポートを意識したフードであり、たんぱく質が少し少なめで腎臓への負担軽減を意識していますが、k/dと比べて栄養バランスが少し異なるため、選ぶ際は猫の状態に応じた判断が必要です。
というように、具体的に回答してくれるので、餌選びの際にかなり役に立っています。
② 採血の結果を聞く

例:猫の採血の結果でクレアチンが高かった。どんな病気が考えられる?
このような質問をすると以下のような回答がもらえます。
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腎不全や腎臓疾患
クレアチニンが高い最も一般的な原因は、腎不全や慢性腎臓疾患です。腎臓の機能が低下すると、血液中のクレアチニンをろ過する能力が落ちるため、値が高くなります。慢性腎臓病は猫に多く見られる病気で、特に高齢猫に注意が必要です。 -
脱水症状
脱水状態になると、体内の水分量が減少し、血液の濃度が高くなることがあります。そのため、一時的にクレアチニン値が高くなることがあります。猫が十分に水分を取れていない場合や、下痢や嘔吐などで水分が失われている場合は、注意が必要です。 -
筋肉量の影響
クレアチニンは筋肉から分泌される廃棄物の一つであるため、筋肉量が多い猫ではクレアチニンの基準値が高くなることがあります。活発な猫や筋肉質な猫では、クレアチニン値が若干高くなることがあるため、筋肉量が影響している場合もあります。 -
急性腎障害(AKI)
急激な腎臓の障害が発生すると、急性腎不全や急性腎障害(AKI)が進行し、クレアチニン値が急激に上昇することがあります。この場合、早期の治療が必要です。
セカンドオピニオンとしても使えるのでとても便利です。
③ 健康状態から考えられる病気の判断
ペットの体に異常があると心配になりますよね。例えば、犬の体に突然「いぼ」ができた場合、どのような病気が考えられるのでしょうか?

例:老犬の体にいぼができたけど何?
以下のような回答がもらえます。
老犬の横腹にイボができた場合、いくつかの可能性が考えられます。イボができた場所や大きさ、形、その他の症状にもよりますが、以下のような原因が一般的です:
1. 脂肪腫(リポーマ)
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特徴: 脂肪腫は、脂肪組織が良性で膨らんだ塊です。触ると柔らかく、動くことがあります。
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原因: 老犬に多く見られる良性の腫瘍で、特に肥満犬や高齢犬に発生しやすいです。
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治療: 基本的には良性で無害ですが、大きくなったり気になる場合は手術で取り除くことが考慮されます。
2. 腫瘍(悪性腫瘍)
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特徴: 皮膚に現れる悪性腫瘍(例えば、皮膚癌や肉腫など)は、硬くて痛みを伴うことがあります。表面が不規則だったり、色が変わることもあります。
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原因: 老犬は特に悪性の腫瘍が発生しやすい年齢で、早期発見が重要です。
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治療: 悪性腫瘍の場合、早期の診断と治療(手術や化学療法)が必要です。
3. 疣贅(いぼ)
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特徴: 良性の皮膚腫瘍で、小さくて固い塊が皮膚に現れることがあります。特に顔や体に発生しますが、老犬にも見られます。
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原因: ウイルス性の場合もありますが、加齢に伴う皮膚の変化として現れることもあります。
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治療: 特に問題がなければ放置しても良いことが多いですが、膨らんだり血が出たりする場合は獣医に相談します。
4. 良性の皮膚のしこり
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特徴: しこりができることは珍しくなく、特に年齢が進むと皮膚下にしこりができやすいです。
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原因: 良性のものが多く、特に痛みがなければ経過観察でも問題ないことが多いです。
5. 感染症や膿瘍
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特徴: 皮膚が腫れて痛みを伴うことがあります。赤くなったり膿が出てきたりすることもあります。
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原因: 外部からの傷や細菌感染によって膿瘍ができることがあります。圧力をかけると膿が出ることがあるので、注意が必要です。
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治療: 抗生物質や外科的な治療が必要になることもあります。
④ 誤って食べてしまったとき
ペットが誤って人間の食べ物を食べてしまうこともよくあります。特に、生の食材には注意が必要です。

例:犬が生のちんげんさいを食べてしまった
「犬が生のちんげんさいを食べちゃったけど、大丈夫かな?」という質問をChatGPTに投げると、以下のような回答が得られます:
犬が生の青梗菜(チンゲンサイ)を食べた場合、通常は少量であれば問題ないことが多いですが、いくつか注意すべき点もあります。
青梗菜の成分について
青梗菜は、栄養価が高く、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。しかし、生で食べることに関していくつか気になる点があります。
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シュウ酸
青梗菜を含む一部の野菜には、シュウ酸が含まれています。シュウ酸は、犬の体内でカルシウムと結びついて、結石を形成する可能性があるため、過剰に摂取しない方が良いとされています。とはいえ、青梗菜に含まれるシュウ酸の量は比較的少ないため、少量であれば通常問題ありません。 -
消化のしにくさ
生の青梗菜は消化がしにくい場合があります。特に、犬の消化器系は人間とは異なるため、消化不良を起こす可能性があります。これにより、腹痛や下痢を引き起こすことがあります。
注意点
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量: 少量であれば問題ないことが多いですが、過剰に食べてしまった場合は消化不良や下痢が起きることがあります。
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アレルギー反応: 青梗菜にアレルギーがある場合、かゆみや発疹、呼吸困難などのアレルギー反応が出ることもありますが、これは稀です。
どうすれば良いか?
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少量の場合: 基本的には心配いりませんが、犬が元気で食欲があり、便の状態が問題なければ大きな問題ではないでしょう。
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多量に食べた場合: もしたくさん食べてしまった場合は、消化不良や下痢を引き起こす可能性があるため、観察が必要です。もし異常を感じたら、獣医に相談しましょう。
まとめ
ChatGPTは、ペットの健康に関する質問や疑問に対して素早く、分かりやすく答えてくれる頼もしいパートナーです。日々の食事から健康診断の結果まで、さまざまな疑問に対応できるため、飼い主さんが安心してペットの生活をサポートすることができます。
もちろん、重大な症状がある場合や専門的な治療が必要な場合は、必ず獣医に相談しましょう。ですが、日常的なケアや予防にはChatGPTが大いに役立ちます。