アマゾン熱帯雨林が燃えて、オーストラリアやカリフォルニアで火災。メディアでも取り上げられるようになり、地球温暖化・気候変動を意識するようになった方も少しずつ増えてきたのではないでしょうか。
地球温暖化や気候変動がどうして起こっているのか、どこからどのように温室効果ガスが排出されているのか、考えたことがありますか?
肉を食べることが地球温暖化に
小泉環境大臣が国連気候行動サミットのため、ニューヨーク滞在中にステーキを食べたことで問題になりましたね。そのニュースがきっかけで畜産業と環境問題について知る人が増えるきっかけになったのも事実ですが..
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実は、肉などの動物製品を食べることが、温暖化に直接影響しているのです。グラフをみてもわかるように、食べ物からの温室効果ガスのほとんどが動物性食品。その中でも特に肉が半分以上を占めているのがわかりますね。
交通機関より肉
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二酸化炭素排出量が多いのは、交通機関より畜産業。牛はゲップをするとメタンガスを排出します。メタンガスは、二酸化炭素の約25倍もの温室効果をもつので、人間が牛肉や乳製品を消費する限り、大量の温室効果ガスが排出されることになるのです。これは牛が悪いのではなく、悪いのは消費する人間です。
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ドキュメンタリー「Cowspiracy」でも説明しているように、温室効果ガスだけではなく、地球の水の3分の1の利用、地球の陸45%、アマゾン森林破壊の91%が畜産業によるもの。生物多様性の危機、海のデッドゾーン、野生動物たちの生息地破壊にも繋がります。
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畜産業の環境問題はとても深刻です。もっと詳しい情報が知りたい方はぜひドキュメンタリーをみてください↓
ネットフリックス:Cowspiracy
牛が悪いのではなく、牛などの動物を食べている人間の責任です。動物を消費する人間がいるから、畜産動物の数を人工授精でどんどん増やしているのです。
U-Next:グレタ ひとりぼっちの挑戦
スウェーデンの環境活動家グレタさんのドキュメンタリーがU-NEXTで視聴できます。環境に関することを学びたいなら、こちらのドキュメンタリーもおすすめです。現在31日間無料キャンペーンがあるようなので、この機会にぜひ。
畜産動物は人間より多い?!
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地球に住む陸生哺乳動物のなかで、畜産動物は60%。今世界中で飼育されている畜産動物は700-1000億で、餓死で苦しむ人の数は8億。畜産動物は人間とは比べられないほどの量の水を飲みご飯を食べます。つまり、畜産動物の数が多ければ多いほど、餌が必要になります。
からだが大きいからたくさんごはんを食べるよ。1日に食べる量は青草で50~60 kg。干した草や配合飼料を合わせて20~30kgも食べるんだよ。それから糞は1日20~40kg。尿は1日15~20リットルも出るんだって。みんなの体重と比較してみて。すごいでしょう。これがお米や野菜の大切な肥料に変身するんだよ。
メディアの反応
プラントベースの食生活を勧める記事がたくさんあります。いくつかタイトルを載せるので興味のある方は読んでみてください。
- Humans must adopt vegetarian or vegan diets to stop climate change, UN report warns (dailymail) – 人間はベジタリアン、ヴィーガンの食生活を取り入れて気候変動をとめなければならない。
- Plant-based diet can fight climate change – UN (BBC) – プラントベースの食生活は気候変動と戦うことができる。
- Avoiding meat and dairy is ‘single biggest way’ to reduce your impact on Earth (The Guardian) – 肉と乳製品を食べないことが地球への影響を最小限に抑える個人にできる1番の方法である。
- Reducing our global meat and dairy consumption by 50% by the year 2050 will lead to a healthier life and a healthier planet. (UN) – 肉や乳製品の消費を2050年までに50%減らすと健康的なライフスタイル、健康的な地球にすることができる。
- ”If the world went vegan, it could drop food’s greenhouse gas emissions by 49%.”(CNN) – 世界中がヴィーガンの食生活をすれば、食べ物からの温室効果ガスを49%削減できる!
オーストラリアの火災
このように畜産業と温暖化が関係しているということがわかっていただけたと思います。オーストラリアの火災の写真をみてコアラが可哀想だと世界中の人がSNSに投稿しました。たしかにとても悲しく心が痛む写真や動画ばかりでした。しかし、何か矛盾を感じませんか?
「肉を食べながら、コアラが可哀想」どの動物を助けて、どの動物を食べますか?
「毛皮を身につけているのにコアラが可哀想」どの野生動物の毛皮を使って、どの野生動物を助けますか?活動家の方がインスタグラムに投稿したこちらの写真がたくさんの方にシェアされ、多数のメディアにもとりあげられた結果、カイリーは約1億993万(1月16日現在)ほどを寄付しました。
コアラやカンガルーは可哀想だとメディアやSNSでも取り上げられますが、畜産動物はどうでしょうか。農場にいる畜産動物たちは助けてもらえていません。
畜産動物は罪もなく世界中で毎日殺されています。可哀想なのはコアラなどの小さくて可愛い野生動物だけでしょうか。このように動物の種類によって差別してしまうことを「種差別」といいます。
私たちにできること
もちろん寄付をすること、祈ること、SNSで情報をシェアすることはとても大切なことです。しかし、地球温暖化・気候変動の根本からしっかり向き合っていかなければ、長期的な解決策にはなりません。
オーストラリアにボランティアへ行けなくても、私たちは今住んでいる場所から、毎日3回地球を救うチャンスがあります。この記事を読んでくださった方はおわかりだと思いますが、お肉などの動物性食品を食べるのをやめる、減らすことがサステイナブルで地球に優しい選択に繋がります。
カテゴリー「ヴィーガン」にヴィーガンのライフスタイル、おすすめレストランなどまとめているのでぜひお読みください。
おすすめ本
まとめ
畜産業が及ぼす地球への影響は大きすぎます。1人でも多くの人が肉や乳製品をやめるという選択をしてほしいと心の底から願っています。
地球に優しいエコな生活をし、情報をどんどんシェアしましょう。一般人の私たちにできることは限られていますが、気づいた人から行動して変わっていきましょう。一緒に情報をシェアする仲間が増えるとうれしいです(^^)