「ヴィーガンは健康に悪い」、「カルシウム・タンパク質不足になる」などなど、世の中からは色々言われていますが…。確かに栄養素をきちんと調べずにプラントベースの食生活をしていると、栄養が偏ります。それはどんな食生活でも言えることですよね。
プラントベース、植物性食品のみでカルシウムを摂取することはもちろん可能です。栄養に気をつけて実行すれば元気で健康な生活ができますよ。
ヴィーガンがどうして牛乳を飲まないのかについてまとめた記事↓
牛乳以外のカルシウム
「牛乳=カルシウム」と言われているので、牛乳を飲まないならどうやってカルシウムを取ればいいの!?と思われる方も多いかもしれません。以下をご参考にどうぞ。
Leafy green vegetables, like broccoli, Brussels sprouts, kale, and collards, are loaded with calcium. Beans, fortified juices, and plant milks are also great sources of calcium. And calcium absorption of plant foods is actually higher than cow’s milk.
(ざっくり訳)ブロッコリー、芽キャベツ、ケール、コラードなどの緑葉野菜はカルシウムが豊富である。豆、栄養強化ジュース、植物性ミルクもよいカルシウム源である。植物性食物のカルシウムは牛乳のカルシウムより吸収率が高い。
‘Healthy Bones‘より引用
Healthy calcium sources are dark green leafy vegetables and you get some in everything from sesame seeds, and nuts, and you know, tahini is a good source, [and also] dried fruits.
(ざっくり訳)健康的なカルシウムは緑葉野菜、ごま、ナッツ類など。また、タヒニやドライフルーツもいいでしょう。
Got Calcium? Dairy-Free Vegan Calcium Sources | Dr Michael Greger of Nutritionfacts.orgより引用
プラントベースの食生活をすることで、骨を強くするために必要なカルシウムは摂取できます。牛乳や乳製品で取る必要は全くありません。
Weight-bearing exercise such as jumping, weight-lifting, and walking with a weighted vest or backpack may help, along with getting enough calcium and vitamin D. Eating beans and avoiding phosphate additives may also help.
(ざっくり訳)カルシウムとビタミンDをしっかり取ること、ジャンプ、重量挙げ、重量ベストやリュックで歩くなどの体重負荷運動をすること。豆を食べる、食品添加物「リン酸塩」を避けること。
Weight-bearing exercise(体重負荷運動)は他にも以下のようなスポーツがあります。
- ウォーキング・ジョギング
- ヨガ
- ハイキング
- ダンス・エアロビクス
- サッカー・野球・バスケ・テニス
- ボーリング
- ゴルフ
食品添加物「リン酸塩」とは
リン酸塩は、添加物名の記載が義務付けられていないので、知らないうちに摂取し、どんな食品に使用されているのかわからないことがほとんどです。
ハムやソーセージなどの加工食品、ツナなどの缶詰やかまぼこに使う結着剤、かんすい(中華麺)、乳化剤、膨張剤、酸味料、ph調整剤、ファミリーレストランの飲み放題のコーヒーなどにも、増量剤として使用されているそうです。
リン酸塩のオルトリン酸塩は、カルシウムの吸収を防いでしまう、骨の代謝の低下や血液中のカルシウム濃度を低下させる働きがあります。詳しくは「食品添加物のリン酸塩は危険?」の記事でご確認ください。
1日のカルシウム摂取量(mg/日)
女性 | 男性 | |
12~14歳 | 700 | 850 |
15~17歳 | 550 | 650 |
18~29歳 | 550 | 650 |
30~49歳 | 550 | 550 |
50~69歳 | 550 | 600 |
70歳以上 | 500 | 600 |
数値は、厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要』の推定平均必要量をグラフにしています。
カルシウムが豊富な食べ物
日本のスーパーで手軽に購入できるカルシウムが豊富な食べ物のリストです。文部科学省の「食品成分データベース」を参考にしています。
ケール生(100g) | 220mg |
いりごま(大さじ1・16g) | 190mg |
チアシード(大さじ2・30g) | 170mg |
小松菜ゆで(100g) | 150mg |
ひよこ豆炒め(200g) | 150mg |
木綿豆腐(1/2丁) | 140mg |
ほうれん草炒め(100g) | 88mg |
ブロッコリーゆで(200g) | 66mg |
アーモンド効果オリジナル(200ml) | 60mg |
アーモンド(20g) | 50mg |
ビタミンDの摂取も忘れずに!
カルシウムの吸収には、ビタミンDが必要です。実は日光浴をすることでビタミンDは体内で生成できます。食べ物から摂取する場合は、きのこ類がおすすめです。
1日のビタミンD摂取量の目安は5.5μg。ビタミンDを生成するのに必要な、各地・各時刻での日光照射時間は国立環境研究所の以下のグラフを参考にしてください。
まとめ
「牛乳=カルシウム」というイメージがあまりにも定着しているので、ヴィーガンが牛乳を飲まないと言うと、びっくりされる方、カルシウムを心配される方がいますが、私たちの体に必要なのは、牛さんの母乳ではなく、栄養素のカルシウムです。