今回は「ヴィーガン」だとインスタグラム やフェイスブックなどのSNSや、YouTubeで紹介されていますが、実はパーム油が使用されているという商品を紹介します。※この記事は随時更新していきます。
パーム油って何?
パーム油は、「アブラヤシ」の実から採れる油のことです。安く手に入るため、食用以外にも、洗剤や化粧品にも使用されています。先進国がパーム油を大量に消費していることで、地球にとって大切な熱帯雨林がどんどん失われ続け、野生動物たちの生息地を破壊してしまっているのが問題です。
特に、パーム油はアジアの熱帯雨林の森林破壊の主な原因であり、オランウータンをはじめとする野生動物の絶滅、生物多様性の危機となっています。また、アブラヤシ農園での仕事は重労働で、貧しい人々が強制労働をさせられていることも多く、農薬によって周辺の住民の生活にも被害が出ていることも問題です。
動物性のものを食べないということ以外にも、動物の生息する場所が失われ、絶滅に晒されている状態の動物たちのためにも、ヴィーガンはパーム油も避けています。また近年では、ヴィーガン以外でも、環境問題に関心のある方はパーム油は避ける生活をしています。
ヴィーガンとは何か↓
パーム油=植物油脂
スナック菓子、カップラーメンなど原材料名をみると「植物油脂」と記載がありますが、ほとんどの場合植物油脂はパーム油です。植物油脂としか記載がないため、パーム油の存在を知らない方が大勢いらっしゃるのも現実です。
固形のパーム油は口に中でとろけます。そこでチョコレートやアイス、マーガリン、ホイップクリームの代替品として使われます。また液体パーム油は、酸化や過熱に対する耐性が強いので、インスタント麺やスナック菓子の揚げ油に使われたり冷凍フライなどにも使用されます。
日本に輸入されるパーム油の80%は食用で、インスタント麺や調理済み冷凍食品、ポテトチップスなどのスナック菓子、ファストフード店や外食店舗の業務用揚げ油として、マーガリンやショートニングの原料として、また加工食品の材料としてチョコレート、アイスクリーム、ドーナツ、ビスケット、コーヒーフレッシュ、カレーのルー、乳児用粉ミルクなど、わたしたちが毎日のように食べる食品の材料に使われています。また非食品としても洗剤やシャンプー、口紅、塗料、ねり歯磨きなどに使用されます。
パーム油の入った商品
以下はパーム油を使用している商品です。パーム油と森林伐採についてや、今後パーム油を使わないようにとお願いの連絡をお願いします。
カレーハウスCoCo壱番屋
弊社担当部署へ確認いたしましたところ、ベジタブルスープカレーとココイチベジカレーともパーム油は使用しているとの回答でございました。
株式会社壱番屋 お客様サービスセンター
お問い合わせ:株式会社壱番屋
モスバーガー
グリーンバーガーの開発のお礼と一緒に、パーム油の問題についてもご連絡お願いします。
お問い合わせ:株式会社モスフードサービス
東京ばな奈
砂糖も牛骨フィルターを使用していない砂糖を使っているのですが、植物油脂はパーム油を使用。意見を連絡したら、ご丁寧なお返事いただきました。開発担当者様にお伝えしていただけるとの連絡をいただきました。
お問い合わせ:東京ばな奈ワールド
Beyond Tofu
お問い合わせ頂きました「BEYONDTOFU」の原材料の「植物油脂」は、
ヤシを主原料としたパーム油が主原料となっております。相模屋食料のお客様担当
お問い合わせ:相模屋食料株式会社
一本満足バー シリアルブラック 糖類80%オフ
こちらは砂糖も入っていないのですが、残念ながらパーム油が含まれています。
弊社商品「1本満足バー シリアルブラック 糖類80%オフ」について、ご案内します。こちらの商品に使われている「植物油脂」は、【パーム油、シアバター、サル脂、イリッペ脂】でございます。
アサヒグループ食品株式会社 お客様相談室
お問い合わせ:アサヒグループ食品株式会社
Ritz クラッカー
こちらの動画にもありましたが、世界最大手のパーム油企業ウィルマーからパーム油を買って植物油脂として使っています。
お問い合わせ:モンデリーズ・ジャパン
まじめミレービスケット
砂糖もパーム油もどちらもアウト。
まじめミレービスケットにつきまして、植物油は菜種油とパーム油です。また、砂糖につきましては製造過程で牛骨フィルターを使用しております。その他使用原材料は全て植物性のものです。
(有)野村煎豆加工店
お問い合わせ:有限会社 野村煎豆加工店
トップバリュアーモンドアイス
パーム油について意見出したところ、検討してくださるとのこと。
1.原材料に動物性食品の有無については、使用していません。
2.水飴・砂糖は白砂糖なのかについては、砂糖はグラニュー糖で、さとうきびとてん菜由来です。また牛骨フィルターの使用はありません。
3.植物油脂はパーム油の使用です。
この件については今後パーム油の使用について変更可能か検討して参ります。イオン お客さまサービス部
お問い合わせ:イオン
ヤマザキのヴィーガンパン
ヴィーガン認証マークつきのヴィーガンパンが販売されましたが、植物油脂として、パーム油、大豆油、なたね油が使用されているとのことです。ヴィーガンパンのお礼を言いつつ、パーム油の問題点、ヴィーガンが避けていることについてもお電話していただければうれしいです。
お問い合わせ:山崎製パン株式会社
キッコーマン調製豆乳
乳化剤にパーム油が使用されているようです。飲むなら、無調整豆乳がおすすめです。
豆乳に使用しております乳化剤はパーム油、ヤシ油を原料としており、乳酸カルシウムはさとうきびやキャッサバを原料としております。いずれも植物性由来のものでございます。
お客様係からの回答
解決策・私たちにできること
パーム油を使っている会社に連絡
先ほど紹介した企業にパーム油と森林伐採、ヴィーガンなどについて意見を公式サイトのお問い合わせページからしましょう。ただボイコットして買わないだけだと、企業には伝わりません。
持続可能なパーム油?
これについては、今も色々と調べているところです。日本の商品なら海外から持続可能なパーム油を輸入するのではなく、日本で作ることができる米油などを使用してもらうほうが、フードマイレージ的にもいいのではないのかなと考えます。
※フードマイレージとは、食材が産地から食される地まで運ばれるまでの、輸送に利用される燃料・二酸化炭素の排出量をその距離と重量で数値化した指標
持続可能なパーム油でも、アブラヤシ農園を作るために昔森林伐採が行われたでしょう。しかし、アブラヤシ農園は実際のところすでに存在するので、今あるものをサステイナブルな農業に変えていく方法が、一番だと現地の方がおっしゃっています。(上のインタビューを参考までに)
またパーム油の代わりを作るためにさらに犠牲が増えるという意見もあります。
パーム油をボイコットすることで、環境にさらなる悪影響を及ぼす可能性もある。大豆など、別の植物から同じ量の油を生産するためには、より多くの土地が必要となるからだ。
NATIONAL GEOGRAPHIC:「持続可能なパーム油」を目指して
パーム油を使わない会社「North Colors」
国産米油を使用し、パーム油の問題について訴えている企業があります。せっかく同じお菓子を買うなら、環境問題にも向き合っている企業を応援したくないですか。販売店舗の一覧は公式サイト「North Colors:販売店舗」で確認でき、ヴィーガンの商品は「ヴィーガン商品リスト」で確認できます。
国産米油
一般的な揚げ油は、安価な外国産パーム油を混合して作られています。パーム油とは、食用油とするほか、マーガリンやショートニング、石鹸にまで使われています。
日本におけるパーム油の大量使用は、東南アジアでの熱帯雨林の破壊を進行させており、環境へ深刻な影響を与えています。先住民を苦しめゾウやトラ、オランウータンなどの野生動物の住む豊かな姿を、減少させつつあるのです。
株式会社ノースカラーズから引用
まとめ
植物油脂(パーム油)は動物、環境のためにも避けるものですが、ただ買わないボイコットをするのではなく、ぜひ企業に連絡してみてくださいね。たくさんの方が声をあげれば、今後変わる可能性もあります。